2023-04-03 18:30経済

日銀、国債購入135兆円=金利抑制で過去最大―22年度

日銀の国債買い入れ額の推移
日銀の国債買い入れ額の推移

 日銀は3日、2022年度の国債買い入れ額が前年度から約63兆円増の135兆9890億円になったと発表した。16年度の115兆8001億円を超えて過去最大。金利上昇圧力が強まる中、長期金利を0%程度に抑え込むため10年物国債を中心に積極的な買い入れを実施したことで、購入額が膨らんだ。
 黒田東彦総裁が就任後、「異次元」の金融緩和に踏み切った13年度の購入額は88兆256億円。22年度はその約1.5倍に拡大したことになる。 
 日銀は大規模緩和策の一環として長期金利を0%程度に誘導している。ただ、世界的な物価上昇を受けて欧米の中央銀行が利上げを進める中、市場では日銀も政策修正に踏み切るとの思惑から国債売りが加速。日銀は昨年12月に許容する長期金利の上限を0.25%から0.5%に引き上げたが、投機的な国債売りは止まらず、今年1月にかけ金利上昇圧力が強まった。
 これに対し、日銀は指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」を連日実施。金利上昇圧力を封じ込めるため、大量の国債購入を余儀なくされた。

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