立民、小西筆頭幹事を更迭=維新反発、共闘に影響も
立憲民主党は31日、衆院憲法審査会の毎週開催を巡り「サルのやること」などと発言した小西洋之参院議員について、参院憲法審の野党筆頭幹事から更迭すると発表した。与野党の批判を受けて事態収拾を迫られた形。改憲論議に積極的な日本維新の会が納得するかは不透明で、国会での両党の共闘関係に影響を与える可能性がある。
立民の泉健太代表は記者会見で、小西氏の発言について「まかりならん。筆頭幹事の任を降りてもらう」と批判。「党として謝罪したい。党の見解とは異なる」と陳謝したが、小西氏が務める党政調会長代理の扱いには言及しなかった。これを受け、小西氏はツイッターで自身の更迭に関し「誠に申し訳ない」と投稿した。
小西氏は29日、記者団に対し、憲法審の毎週開催を「サル」に例えるとともに「蛮族の行為だ」と述べた。発言を報じたメディアをツイッターで批判し、「NHKとフジテレビに対し、報道姿勢の改善を求めたい」「(総務省)元放送政策課課長補佐にけんかを売るとはいい度胸だ」とも投稿した。「サル発言」は30日に撤回、謝罪したが、ツイッターの内容は取り下げていない。
立民が更迭を決めたのは、問題が長引けば統一地方選に影響すると危惧したためだが、中堅議員は「処分が遅い」と不満を示した。放送法解釈見直しを巡る政権への追及も、小西氏が急先鋒(せんぽう)だっただけに、影響を及ぼしかねない。
更迭判断は、維新との関係も意識したとみられる。維新の音喜多駿政調会長は30日、立民が厳格に処分するまで政策面での協力を凍結すると宣言。別の維新幹部が筆頭幹事辞任を求めていた。同幹部は更迭を「最低限の対応だ」としており、両党の関係が正常化するかは見通せない。
◇小西氏の主な発言
【3月29日】
(憲法審査会の)毎週開催はサルのやることだ。サルと言ったら差別発言になるのかな。憲法のことを真面目に議論しようと(したら)、毎週開催なんてできるわけない。私は憲法学者だ。憲法学者でも毎週議論なんてできない。(毎週開催は)何も考えていない人たち、蛮族の行為、野蛮だ。衆院(憲法審)なんて誰かに書いてもらった原稿を読んでいるだけだ。党見解でもないものを毎週議論するのはばかだ。(参院憲法審の幹事懇談会後、記者団に)
産経とフジテレビについては今後一切の取材を拒否する。放送法に違反し偏向報道を続けるNHKとフジテレビに対し、放送法などあらゆる手段を講じて、その報道姿勢の改善を求めたい。(総務省)元放送政策課課長補佐にけんかを売るとはいい度胸だ。(自身のツイッターに投稿)
【同30日】
不快な思いをされた方におわび申し上げたい。(29日のやりとりは)オフレコと理解していた。(問題の発言直後に)撤回・修正の意思表示をしたが、切り取られ、報道された。(自身の発言を巡る報道について)顧問弁護士にも相談している。私は名誉毀損(きそん)を受けたという認識だ。しかるべき対抗措置は取らないといけない。(記者団に)
[時事通信社]
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