米新興企業の選別加速か=破綻のSVB、地銀が買収
【シリコンバレー時事】経営破綻した米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の事業は、米地方銀行ファースト・シチズンズ銀行が引き継ぐことが決まった。SVBが扱った新興企業との取引は続ける方針。しかし、景気後退懸念からベンチャーキャピタル(VC)は投資に慎重姿勢を強めており、新興企業の選別が加速しそうだ。
「企業や投資家の発想を前進させる支援を続ける」。南部ノースカロライナ州を地盤とするファースト銀のホールディング最高経営責任者(CEO)は27日の電話会見で意気込みを語った。同行はSVBの融資債権720億ドル(約9兆4000億円)と預金560億ドルを承継し、西海岸で事業を広げる。
ただ、収益基盤が不安定な新興企業との取引には高いリスクが伴う。西海岸に集まる起業家やVCとネットワークを築いたSVBの人材引き抜き合戦が早くも始まっており、新興企業支援のノウハウが維持されるかは不透明だ。
大規模な金融緩和期には投資マネーが流れ込み、新興企業の評価が軒並み上がった。だが、金利が上昇する中で経営環境は厳しさを増しており、「リスクを恐れる投資家は傍観している」(米紙ニューヨーク・タイムズ)のが現状だ。
景気後退懸念から、銀行の融資態度もしばらく改善せず、資金繰りが難しくなる新興企業が出てくるとの見方が大勢だ。そうした中で、調査会社ピッチブックは「高根の花だった新興企業が、バーゲン価格で買える可能性がある」(カイディ・ガオ氏)と分析。有望な技術や強固な財務基盤を持つ新興企業は引く手あまたのため、生き残りへ明暗がはっきりと分かれそうだ。
[時事通信社]
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