マスク姿の写真に検定意見=コロナ扱いに苦慮―教科書会社
検定を受けた教科書では、多くの教科で新型コロナウイルスに関連する記述が見られた。刻々と状況が変化する中、各教科書会社は悩みながら編集作業を行ったが、中には体育の授業で児童がマスクを着けた写真を掲載したところ、検定意見が付いて差し替えたケースもあった。
コロナ関連の記述は、保健のほか社会や道徳、算数など多くの教科で触れられた。
光文書院は保健で、指導要領を超えた「発展的な学習内容」として、特集ページでウイルスの特徴を写真付きで紹介。予防法のほか、誤った情報や不安から差別が起こりやすくなると注意を促した。道徳では、医療従事者に加え、ごみ収集やスーパーなど日常生活を支える人々への感謝を学ぶ内容を盛り込んだ。
東京書籍は社会で、コロナの影響に伴う部品不足により、工場で生産活動が滞った状況を指摘。教育出版の算数では、外国人旅行者数のグラフを使ったページで、コロナにより大幅に減少したことを注釈で示した。
一方、複数社の教科書で掲載されたマスク姿で体育の授業などに参加する児童の写真に対しては「児童が誤解する恐れがある」との検定意見が付いた。文部科学省は熱中症のリスクがあるとして、体育の授業では基本的にマスクの着用は不要とする事務連絡を出している。意見を受け、各社はマスクをしていない児童の写真に差し替えるなどの修正をした。
ある会社の道徳の担当者は「児童が机を寄せて話し合う場面の挿絵に、アクリル板を描くか、マスクを着けるのか散々悩んだ」と打ち明ける。最終的に机の間隔を空けた挿絵にしたが「教科書が学校で使われ始めるのは2024年度からで、そのときの状況も分からない」として、コロナに関する題材は取り入れなかったという。
[時事通信社]
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