ウィーンの美術館、名画傾け気候変動に警鐘
【ウィーン(オーストリア)AFP=時事】オーストリア・ウィーンのレオポルド美術館では、グスタフ・クリムトの「アッター湖のほとり」は2度、エゴン・シーレの「晩秋の木」は5度、傾けて展示されている。≪写真はオーストリア・ウィーンのレオポルド美術館で傾けて展示されるエゴン・シーレの「海沿いの家」≫
これらは22日に始まったプロジェクト「A Few Degrees More(もう数度)」で取り上げられている計15作品の一部。傾斜角度は、気候変動に歯止めがかからなかった場合、絵に描かれている場所の気温が何度上昇するかを表している。
プロジェクトは、昨年11月に環境保護団体が同館に展示されているクリムト作品を保護していたガラスに黒い液体をかけたのをきっかけに立ち上げられた。
ハンスペーター・ウィップリンガー館長は、「気候変動のもたらす劇的な影響に対する意識向上に貢献したい」と説明し、11月の「攻撃」は「完全に間違っていた」と一蹴した。
環境活動家らは、気候変動への意識を向上させるため、ウィーン以外でも英ロンドンや伊ローマなどで同様の抗議活動を行っている。
レオポルド美術館では液体を掛けられた後、絵画の保護ガラスを増設し、監視を強化し、入館規制も厳格化した。
だがウィップリンガー館長は、同様の事態を完全に防ぐことはできないと話す。新たな対策でコストが上昇し、保険料も上がったという。
展示を訪れたデンマークの学生(18)は、「失われつつあるものに気付かされ、何かしなければと思わされた」とAFPに語った。
ドイツから来た男性(71)は、「気候変動を矮小(わいしょう)化していると思う」と述べた。【翻訳編集AFPBBNews】
最新動画
最新ニュース
-
収支報告、電子化で「透明度向上」=岸田首相
-
東山氏「他にも2人の性加害者」=旧ジャニーズ問題―英BBC
-
政府、UNRWAへの拠出再開へ=上川外相、事務局長と会談
-
岸田首相、為替対応「あらゆる手段で」
-
来月5日までの報告要請=小林製薬製の紅麹原料製品―173社を公表・厚労省
写真特集
-
【大相撲】大関・琴ノ若
-
【女子フィギュア】千葉百音
-
【野球】野球殿堂に入った名選手
-
【駅伝】第100回箱根駅伝
-
【女子フィギュア】吉田陽菜
-
【男子フィギュア】山本草太
-
【野球】日本シリーズ関西対決 阪神が38年ぶり日本一
-
【MLB】ドジャースの歴代日本選手