2023-03-28 18:35社会

「尊い犠牲、忘れない」=渡嘉敷で4年ぶり慰霊祭―沖縄

 太平洋戦争末期の78年前、沖縄戦で多くの住民が「集団自決」をしたとされる沖縄県・慶良間諸島の渡嘉敷村で28日、慰霊祭が開かれ、遺族らが犠牲者の冥福と平和を祈った。
 慰霊祭は新型コロナウイルス禍で中止が続き、開催は4年ぶり。新里武広村長は「悲惨な戦禍を知る人も少なくなった。尊い犠牲を忘れてはならない」とあいさつした。
 米軍は1945年3月27日、渡嘉敷島に上陸。逃げ場を失い、島の北端に追いやられた住民約330人は手りゅう弾などで自決を図った。 
 伯母らを集団自決で失った同村の新垣光枝さん(74)は、3人の孫を連れて慰霊祭に参列した。「祈る姿を見せ、平和への思いを引き継いでもらいたい」と話した。
 同村の新里武光さん(87)は、自決するとは知らずに島の北側へ向かったが、母の機転で生き延びた。逃げる途中、当時4歳だった弟を亡くしたといい、「二度と戦争はないから、見守ってくれ」と伝えたという。
[時事通信社]

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