物価対策、予備費乱用の恐れも=統一地方選控え、ばらまき色
政府は22日、物価高騰に対する追加策を決定した。2022年度の予備費を活用し、低所得世帯に3万円を給付することが柱。4月には統一地方選や衆参補欠選を控える。ばらまき色を帯びた駆け込み的な「予備費の乱用」とも言え、財政規律の在り方が問われそうだ。
予備費は予算編成段階で想定できない事態に備えるもので、国会の審議を経ずに政府の判断で使用できる。新型コロナウイルス対策や物価高への対応を理由に異例の規模に拡大しており、22年度は当初予算と補正で累計11兆7600億円を予算計上した。
国会で野党は「巨額な予備費(計上)を続けることは国会軽視だ」(日本維新の会)と追及。政府は「事後に国会の承諾を得る必要がある」(岸田文雄首相)として、問題ないと説明している。
政府は今回の追加対策で、地方自治体が地域の実情に応じて使用できる「地方創生臨時交付金」を1兆2000億円積み増した。コロナ対策をきっかけに創設された同交付金を巡っては、会計検査院の調査で、適切に使われていない事例も指摘されている。
20年度に実施された交付金事業では、水道料金などの減免で、対象外の警察署や刑務所など公的機関への減免が計1億1616万円に上ることが判明。一橋大学の佐藤主光教授は「今回措置された交付金がきちんと物価高対策に使われているのか、使途や効果について検証が求められる」と指摘する。
[時事通信社]
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