2023-03-19 17:44

公明、「常勝関西」に危機感=維新と共存関係に変化も

 公明党は4月の統一地方選で、大阪を中心とした関西での議席維持に危機感を強めている。支持母体の創価学会の基盤が強く「常勝関西」を誇ってきたが、日本維新の会が勢力を拡大しているためだ。4月9日投開票の大阪市議選で維新の単独過半数を許せば、衆院小選挙区ですみ分けてきた維新との「共存関係」に変化が生じる可能性もある。
 「公明党の地方議員は宝物だ。そのネットワークを生かした政策実現力も党の最大の特長だ」。山口那津男代表は19日、大阪府茨木市内での街頭演説で訴え、支持拡大を呼び掛けた。山口氏は2月も大阪に入り、他の幹部も相次ぎ訪れている。
 公明党にとって、大阪は1956年参院選で国政初の議席を得た特別な場所だ。現有の衆院小選挙区9議席のうち6議席は大阪と兵庫で獲得。しかし、大阪は統一地方選で2011年以降3回連続で「取りこぼし」が続き、21年衆院選では比例近畿ブロックの議席を4から3に減らし、勢いに陰りが見える。
 今回の統一選でも、大阪の現有勢力維持に向け候補者の「全員当選」を目指すが、維新が積極擁立しており、党幹部は「統一選の中で最も厳しい」とみている。
 最大の焦点は定数83から2減が決まっている大阪市議選だ。40議席を持つ維新は第1党で、今回49人を擁立。第2党として18議席を持つ公明の協力がなくても議案を可決できる単独過半数を目指す。
 維新はこれまで「大阪都構想」を巡る住民投票での公明の協力と引き換えに、公明が候補を立てる衆院6小選挙区で独自候補を見送る「選挙協力」を行ってきた。
 だが、都構想が事実上頓挫し、維新では候補擁立を求める声が強くなっている。馬場伸幸代表は昨年9月、公明との選挙協力は「白紙」と明言。今月16日の記者会見でも「統一選後、党内の首長とも相談して決定したい」と述べ、候補者擁立への意欲をのぞかせた。
 公明党は20年の住民投票で、自民党府連とたもとを分かって賛成に回った。4月9日投開票の府知事選・大阪市長選も、自民系候補を推した前回の対応を翻し、自主投票を決めた。公明党関係者は「維新とはけんかできない」と語り、選挙協力の継続を最優先とする。党内からは「このままでは『常勝関西』は過去の話と言われかねない」(別の関係者)との声も漏れる。 
[時事通信社]

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