金融株下落、市場の動揺継続=当局対策後も収まらず―米市場
【ニューヨーク時事】17日の米株式市場では、米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻をきっかけにした信用不安が拡大し、地方銀行を中心に金融株の下落が続いた。米連邦準備制度理事会(FRB)など当局は、銀行への新たな資金供給策を打ち出し、中堅銀ファースト・リパブリック銀行の支援策もまとめた。それでも市場の動揺は続き、収拾にはほど遠い状況だ。
市場では、ファースト・リパブリック銀が前日終値比で30%超の大幅安。前日に大手11行が計300億ドル(約4兆円)の資金支援を決めたが、株価下落に歯止めがかかっていない。支援に参加したJPモルガン・チェースやシティグループなど大手銀行株も売られた。
FRBによると、新たな銀行向け資金供給策の利用額は、15日時点で119億ドルと伸び悩んでいる。市場では、必要となる担保条件が厳しいなど「不十分だ。さらなる対策が必要になる」(米エコノミスト)との指摘が多い。
米当局は、破綻したSVBとシグネチャー銀行の預金を全額保護する方針。しかし、「連鎖破綻リスクをもたらすと判断した場合のみ」(イエレン財務長官)の特例措置にとどまり、市場の不安払拭(ふっしょく)にはつながっていない。
17日は、信用不安を背景にした売りが幅広い業種に波及。代表的な米株価指標のダウ工業株30種平均は一時500ドル超下落した。地方銀行の信用不安で融資などが縮小し、景気悪化が加速する事態への懸念も強まっている。
英調査会社キャピタル・エコノミクスのチーフエコノミストは、「銀行の融資債権の質が悪化する兆候が出始めれば、問題はより困難なものになる」と警鐘を鳴らしている。
[時事通信社]
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