プーチン氏に逮捕状=子供連れ去りで戦争犯罪の疑い―「責任追及の合理的根拠」・国際刑事裁

【ブリュッセル時事】国際刑事裁判所(ICC、オランダ・ハーグ)は17日、ロシアが侵攻したウクライナの占領地からの違法な子供らの連れ去りに関与したとして、戦争犯罪の疑いでロシアのプーチン大統領に逮捕状を出した。国際機関として、侵略に絡みプーチン氏個人の責任を追及する姿勢を鮮明にした。
ICC設立条約の締約国ではないロシアが身柄引き渡しに応じる見込みはなく、プーチン氏の逮捕は困難。ただ、プーチン氏がICC加盟国に渡航すれば拘束される可能性もあり、外交上の制約となる。現職の国家元首に対するICCの逮捕状としては、2009年にスーダンのバシル大統領(当時)に出された例などがあるが、主要国の指導者では初めて。
ICCは声明で「プーチン氏が個人的に刑事責任を負うと信じるに足る合理的な根拠がある」と強調。また、公表によって「犯罪防止に寄与する可能性がある」と説明した。ICCのホフマンスキ所長は「逮捕状の執行には国際協力が必要だ」と訴えた。
カーン主任検察官も、孤児院や児童養護施設から少なくとも数百人の子供たちが連れ去られた実態を確認したと表明。その上で「子供たちが戦利品のように扱われることは許されない」と述べた。
逮捕状が出されたことを受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は「歴史的な決定だ」と歓迎した。ゼレンスキー氏によれば、侵攻後の子供の連れ去りは1万6000件超に上るという。一方、ロシアのペスコフ大統領報道官は「いかなる決定も法的に無効だ」と反発した。

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