米欧中銀、利上げ路線修正か=信用不安拡大で
【ワシントン、ロンドン時事】スイス金融大手クレディ・スイスの経営不振問題で金融システムへの懸念が高まる中、市場では15日、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が利上げを想定通りに行えないとの観測が急浮上した。米欧とも高インフレに苦慮しているが、シリコンバレー銀行(SVB)など米中堅2行の経営破綻に端を発した信用不安が広がっており、利上げ路線の修正を余儀なくされそうだ。
ECBが16日に開く理事会では、「0.5%の利上げは既定路線」(欧州金融大手)とみられていた。しかし、15日の欧州株式相場は、域内で存在感の大きいクレディ・スイスへの懸念が広がり、急落。市場は0.25%への利上げ幅縮小を織り込み始めた。
FRBについては、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ自体を見送る可能性が取り沙汰されている。金利先物取引に基づいた予想によると、FRBが21、22日の会合で政策金利を現行の年4.50~4.75%で据え置く確率は、5割程度に上昇した。
米欧とも、インフレ率はFRBやECBの目標を大きく上回っており、本来なら利上げが必要な状況だ。しかし、信用不安が拡大する局面で不用意な金融引き締めを行えば、事態は一段と悪化しかねない。米欧当局も「(クレディ・スイスを巡る)状況を注視している」(米財務省報道官)と、神経をとがらせている。
[時事通信社]
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