女性蔑視「声上げたら変わった」=森元首相抗議署名の発起人―8日の国際女性デー前に
政治分野の男女不平等是正のため、統一地方選に立候補予定の女性らを支援するプロジェクトがある。代表を務めるのは、2021年の森喜朗元首相の女性蔑視発言時に15万筆超の抗議署名を集めた慶応大大学院生の能條桃子さん(24)だ。8日の国際女性デーを前に取材に応じ、「声を上げたら社会が変わった」と当時を振り返った。
森氏は東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長だった21年2月、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言し、引責辞任した。「いまだにこんなことを言ってしまう人が国際イベントのトップなのか」。能條さんは、森氏の発言に耳を疑った。
SNSにあふれる怒りの声も「本人には届いていない。可視化した方がいい」と感じた。「元首相にけんかを売るなんて」とちゅうちょしたが、「1人では怖い」と知人2人に声を掛け、オンラインで署名を集め始めた。もともと関心のあったジェンダー平等に関する活動の一歩となった。
男女平等度を示す世界経済フォーラムの「ジェンダーギャップ指数」で、日本は146カ国中116位。特に政治分野で遅れが目立ち、国会議員に占める女性の割合は15%にとどまる。能條さんは「日本の男女不平等は保守政治によってもたらされた。政治でしか変えられない」と強調する。
政治分野の男女不平等を解消するため、昨年8月には「FIFTYS PROJECT」を設立。20、30代の女性らに地方議会選挙への立候補を呼び掛け、スピーチの仕方や公職選挙法に関する勉強会などを企画している。4月の統一地方選には、理念に共感した約30人が立候補する予定だ。
森氏発言への署名活動では、能條さんらの呼び掛けに多くの賛同が集まった。「声を上げたら変わった。言っても無駄と思うのではなく、おかしいことには声を上げられる世の中になれば」と話した。
[時事通信社]
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