2023-02-17 19:11

LGBT団体と意見交換=岸田首相、多様性の尊重アピール

 岸田文雄首相は17日、首相官邸で、LGBTなど性的少数者の支援団体の代表らと面会した。荒井勝喜前首相秘書官の差別発言を陳謝し、多様性が尊重される社会を目指す考えを強調。首相は同日付で、女性活躍担当の森雅子首相補佐官にLGBT理解増進担当を兼務させる人事も決定した。
 首相は荒井氏の発言について「極めて不適切で、不快な思いをさせた」と陳謝。「多様性が尊重され、人権、尊厳を大切にする社会を目指すべく努力しなければならない」と語った。
 面会したのは、LGBTに関する情報発信を行う「プライドハウス東京」、差別禁止法の制定を求める「LGBT法連合会」、教育支援などを手がける認定NPO法人「ReBit」の各代表者ら。
 首相は自身の同性婚法制化に関する「家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」との国会答弁について、「決してネガティブな意味で言ったということではない」と釈明。団体側が同性婚の法制化やLGBTに関する差別禁止法の制定などを求めると、首相は「今後ともこの声を参考にしっかり取り組みたい」と応じた。 
 面会後、松中権プライドハウス東京代表は記者団に「多様性をきちんと受け止めるための制度、法律を作っていくとの意志を感じたので、ぜひ進めていただきたい」と訴えた。
 これに先立ち、LGBT法連合会などで構成する団体は内閣府を訪れ、5月に広島市で開催する先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、差別解消などの取り組みを議題とするよう求める要請書を提出した。
[時事通信社]

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