北方領土「不法占拠」、声明に復活=岸田首相、交流事業再開を最優先―返還大会
政府と関係団体は「北方領土の日」の7日、東京都内で北方領土返還要求全国大会を開催した。採択したアピールには「不法占拠」の文言が5年ぶりに復活。岸田文雄首相はあいさつで、ロシアのウクライナ侵攻を踏まえ、「日ロ関係は厳しい状況にある」としつつ、元島民らの墓参など交流事業の再開に最優先で取り組む考えを示した。
アピールは、北方四島を「わが国固有の領土」とした上で「77年前、ソ連(現ロシア)によって不法占拠されたまま今日に至っていることは決して許されない」と訴えた。
2018年までは、アピールに「北方四島が不法に占拠」と明記されてきた。しかし、当時の安倍晋三首相が領土交渉の進展を重視していたことを背景に、19年以降は「占拠」に全く触れないか、「法的根拠のないまま占拠」との表現にとどめていた。
岸田首相は大会で、なお領土問題が解決されず「誠に遺憾だ」と表明。交流事業について「今後の日ロ関係の中でも最優先事項の一つだ。一日も早く再開できる状況になることを強く期待する」と述べた。
領土交渉に関しては「領土問題を解決し平和条約を締結する方針を堅持している」と強調。「領土問題は国民全体の問題だ。国民一人ひとりが関心と理解を深め、政府と国民が一丸となって取り組むことが不可欠だ」と呼び掛けた。
大会は、昨年2月にロシアが侵攻を開始して以降初めて。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、過去2年はオンライン開催で、元島民らの参加は3年ぶりとなる。
[時事通信社]
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