長距離兵器、戦局の鍵に=米、ウクライナに供与
【ワシントン時事】米政府は3日、ウクライナに対する長距離ロケット弾の供与を発表した。昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以降で初となる。ウクライナのゼレンスキー大統領は米国の支援に感謝しつつ、引き続き長射程ミサイルの供与を欧米諸国に呼び掛けた。
ウクライナ、ロシア両軍の戦闘がこう着する中、欧米諸国は1月に主力戦車の供与を表明したばかり。それに続く長距離兵器も戦局を左右する鍵となる可能性がある。
米政府が供与するのは地上発射型ロケット弾「GLSDB」。射程は約150キロに及ぶ。ウクライナ軍の支配地域からロシアの実効支配下にある東部ドンバス地方、南部クリミア半島などに届く可能性がある。
ウクライナはこれまで、射程約300キロの米軍の地対地ミサイル「ATACMS」の供与を求めていた。ただ、米国などはロシアを過度に刺激することを懸念し、長射程ミサイルの提供に慎重だった経緯がある。GLSDBはATACMSほどの射程はないが、従来供与してきた兵器の約80キロよりは長く、ロシア軍の後方拠点をたたくことが可能となりそうだ。
ゼレンスキー氏は3日、欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長と首都キーウ(キエフ)で会談した。その後の記者会見でも「長距離兵器は戦争の行方を変える」と強調。さらに「長距離兵器の提供が早まれば、われわれは(東部ドネツク州の激戦地)バフムトで持ちこたえるだけでなく、2014年から占領されているドンバスの解放を開始するだろう」と述べた。
バフムトは目下最大の激戦地となっている。ロシア軍が攻勢を強める中、ゼレンスキー氏は徹底抗戦を誓っている。
[時事通信社]
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