長射程ミサイル供与を協議=ロシアの都市攻撃阻止で必要―ウクライナ
ウクライナのポドリャク大統領府顧問は28日、ロシアによる都市攻撃を阻止するため長射程ミサイルを供与するよう欧米に要請しており、現在交渉中だと語った。ロイター通信が報じた。ゼレンスキー大統領も同日のテレビ演説で、射程約300キロの米軍の地対地ミサイル「ATACMS」が必要だと呼び掛けた。
米国やドイツなどは、ウクライナへの主力戦車提供を決定した。春の攻勢を計画するウクライナは欧米に一段の武器援助を求めており、一般市民や民生施設への被害を軽減するのに不可欠な兵器として長射程ミサイルを重視しているもようだ。
ポドリャク氏はウクライナのメディアに、ロシア軍の砲撃を劇的に減らすには砲兵部隊の後方拠点を破壊しなければならないと指摘。ミサイルに関する欧米との交渉について「既に始まっており、加速している」と述べた。
ゼレンスキー氏も「前線からはるかに離れた場所にミサイル発射装置を配置しウクライナの都市を攻撃する機会を占領軍(ロシア軍)から奪うため、長射程のミサイルが必要だ」と強調。ATACMSに言及した。
ポドリャク氏によれば、ロシアの実効支配下にある南部クリミア半島には、100カ所超の砲兵向け後方支援施設がある。ウクライナは、自軍の支配地域からクリミア半島を攻撃できるATACMSに改めて注目しているとみられるが、米国はロシアを過度に刺激しかねないと懸念し、提供に後ろ向きな姿勢を示してきた経緯がある。
一方、主力戦車を巡っては、ウクライナの駐フランス大使が27日、各国から計321両の供与で同意を得られたと仏テレビ局に語った。ウクライナ軍が戦争に勝つために必要と訴えていた300両を上回ったことになる。
ウクライナでの戦闘は東部などで依然、続いている。東部ドネツク州のキリレンコ知事やウクライナ国防省によると、同州コンスタンチノフカで28日、ロシアの多連装ロケット砲攻撃により集合住宅やホテルなどが被害を受け、市民3人が死亡、14人が負傷した。
[時事通信社]
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