広域で活動の強盗団関与か=特殊詐欺手口と類似点―狛江の90歳女性強殺1週間・警視庁

東京都狛江市の民家で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件は26日で発生から1週間。警視庁調布署捜査本部は実行役の行方を追うとともに、指示役を含めた強盗グループの実態解明を急ぐ。メンバーは広域で活動していたとみられ、特殊詐欺の手口との共通点も見えてきた。
捜査関係者によると、事件は昨年12月に東京都中野区の民家で約3000万円が奪われた強盗傷害事件との関連が浮上している。同事件で21日に逮捕された永田陸人容疑者(21)の運転免許証が狛江の事件で逃走に使われた車両から発見。同容疑者から押収した携帯電話には事件前日、追跡されにくい通信アプリ「テレグラム」で指示役とやりとりした痕跡もあったためだ。中野の事件のメンバーは昨年、東京都稲城市や山口県岩国市、広島市西区で起きた強盗事件でも同一の指示系統の下、活動していたとみられている。
中野区や岩国市の事件の容疑者は、SNSで高額報酬をうたう「闇バイト」に応募し、事件に関与したと供述した。グループは実行役のメンバーを入れ替えながら強盗を繰り返していたとみられ、捜査関係者は同様の手口でメンバーを集める特殊詐欺グループとの類似性を指摘。「実行役のリクルートが容易で、手っ取り早く金を手に入れられる。詐欺から強盗へと手法を変化させている」と分析する。
警察関係者によると、こうした犯罪集団は多くの場合、指示役やリクルート役、情報入手役など役割を分担している。闇バイトで集められたメンバーは互いのつながりや指示役と面識がなく、末端メンバーを摘発しても、グループの全体像は見えにくいのが実態だ。
ただ、実行役から指示役らへの強奪資金の受け渡しなどを通じ、「どこかで接点が生まれるはずだ」と警察幹部は強調する。捜査本部は一連の事件の逮捕者から押収した携帯電話や防犯カメラの解析を急ぐなどして、全容解明を進めている。
大塩さんは19日午後5時20分ごろ、自宅地下一階で手を縛られたまま倒れているのが見つかった。素手で激しく暴行されたとみられ、家の中は広範囲に物色されていた。
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