2023-01-25 18:48国際

NATO加盟に黄信号=北欧2カ国、トルコが態度硬化

 【ロンドン時事】スウェーデンとフィンランドの北欧2カ国がロシアのウクライナ侵攻後に申請した北大西洋条約機構(NATO)加盟に、黄信号がともっている。スウェーデンでイスラム教の聖典コーランが燃やされるなどの過激な抗議活動が相次ぎ、加盟の鍵を握るトルコが態度を硬化させているためだ。対応に苦慮するスウェーデンを横目に、進展の遅れを危惧するフィンランドからは単独加盟を目指す声も上がり始めた。
 現地の報道によると、スウェーデンでは今月中旬、クルド人の団体がトルコのエルドアン大統領に似せた人形を絞首刑にする抗議行動を展開。21日には、反移民を掲げる極右政治家がコーランを燃やす騒ぎを起こした。
 エルドアン氏は「(NATO加盟への)われわれの支持を期待することはできない」と怒りをあらわにして猛反発。24日にはついに2カ国との協議延期を発表した。
 スウェーデンは難しい立場だ。クリステション首相は協議延期について、「落ち着くよう呼び掛けたい」と訴えた。だが、表現の自由が広範に認められ、移民受け入れに寛容な国だけに、トルコが要求するクルド人勢力の身柄引き渡しに十分応じず、反イスラムデモが行われることも容認してきた。こうした態度が、トルコの怒りの火に油を注いでいることは否めない。
 スウェーデンとの同時加盟を目指すフィンランドも戸惑いを隠せない。AFP通信によると、ハービスト外相は24日、反トルコの抗議デモが加盟手続きに「明らかにブレーキをかけた」と先行きを懸念した。
 トルコは、フィンランドの加盟には大きな異論はない。同外相は、スウェーデンと共同で申請した責任を強調した上で、単独加盟は「推測したくない」と述べた。ただ、フィンランド国際問題研究所の研究員はAFP通信に「フィンランド政府内で不満が高まり、他の可能性があることが初めて声高に語られている」として、単独加盟を検討する動きがあると指摘した。 
[時事通信社]

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