2022-12-10 07:29スポーツ

悪夢の「10・2」=ソフトバンク継投裏目―22プロ野球回顧(3)

 悪夢の幕切れだった。最終戦までもつれたパ・リーグの優勝争い。マジック1だったソフトバンクは引き分け以上なら優勝が決まる状況で、10月2日に敵地でロッテ戦を迎えた。
 四回までに2点をリードし、オリックスは楽天に2点を先取されていた。ソフトバンクの優位の流れだった。しかしベンチの判断が明暗を分けた。
 先発の板東は五回まで、81球で無失点。今季はプロ初完封も果たしており、長いイニングを任せられる存在だった。続投と思われたが、藤本監督は4連投を覚悟の上で継投を選択した。
 藤井とモイネロは3連投中だったが、八回から2人につなげば勝利は近づく。それまでをどうしのぐか。終盤戦で好救援を見せていた泉に六回を託したところ、1死一、二塁から山口に逆転3ランを浴びた。これで潮目が変わり、勝ちパターンの投手を出せないまま失点を重ねて終戦。藤本監督は「プレッシャーがあったのかな」とうめいた。
 ロッカーで戦況を見守っていたエースの千賀には、改めて感じるところがあった。「抑えて当たり前というスポーツで、投手がどれだけ大変か。当事者でなくても、あのような選手の姿を見て気付くことは絶対にある」。大事な局面で打たれた泉をおもんぱかった上で、「だから投手は人の何倍も(練習を)やらなければいけない」と付け加えた。
 ペナント奪還の夢は、はかなく散った。斎藤投手コーチは泉ら若手投手についてこう話す。「あのような場面を何とかするのが一流。(失敗すれば)結果が残酷になることが分かっただろう。前に進むための一つの過程だと思う」。号泣した悔しい経験を来季への糧にしてもらうことを願っている。 
[時事通信社]

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