最高の年にも一点の曇り=スキージャンプ小林陵、札幌W杯中止に悔い―22スポーツ回顧(1)
2月の北京五輪で金メダルと銀メダルを獲得し、2度目のワールドカップ(W杯)個人総合優勝も果たした。ノルディックスキー・ジャンプ男子の小林陵侑(土屋ホーム)にとって今年は最高のシーズンになったが、一つの大きな失望もあった。
本来は札幌でW杯が開催されていたはずの1月。欧州で転戦を続けていた小林陵は、自国での大会が中止となったことに改めて不満を漏らした。「僕はやろうと思えばできると思う。面倒くさがってるだけじゃないのかな」
新型コロナウイルスの影響で、2年連続の中止。当時は政府の厳しい入国制限が続き、感染防止対策にかかる経費増大も懸念しての判断だった。小林陵としても事情は理解はできたが、欧州では厳密な対策の中で大会を開催するシーズンが既に2年目に入っていた。日本におけるジャンプ人気や競技環境の向上を強く望んでいるからこそ、中止にはなかなか納得はできなかった。
コロナ禍の前までは、札幌でのW杯は長い遠征の途中で一時帰国できる貴重な時間でもあった。その楽しみもない厳しい連戦を乗り越え、五輪金メダルと総合優勝。「タフだったけど、すごいシーズンになった。よくやったと思う」。複雑な思いをのみ込み、第一人者にふさわしい結果を出したことを誇った。
所属先の葛西紀明監督からは、こう言われている。「五輪で連続金メダルが取れるのはお前しかいない。そういう目標を持たないとどんどん崩れていくからな」。3年ぶりに行われる来年1月の札幌W杯は、モチベーションを高めるのに最高の舞台。ジャンプ界のエースは「生で見ると迫力も違うので、ぜひ会場に足を運んでもらえればうれしい」と盛り上がりを期待している。
[時事通信社]
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