痛風の炎症、細胞内たんぱく質が関与=新たなメカニズムを解明―大阪大
大阪大大学院医学系研究科の辻本考平特任助教らの研究チームは9日までに、痛風で炎症が起きる過程で、細胞内の「ラギュレーター複合体」と呼ばれるたんぱく質が関与していることが新たに分かったと発表した。この複合体の働きを抑える薬が開発されれば、痛風や動脈硬化症などの治療につながる可能性があるという。研究成果は欧州分子生物学機構の専門誌に掲載された。
細胞は、尿酸などが内部に侵入すると「異物」と認識し、対応するための物質「インフラマソーム」を活性化させる。この物質は体の防御に有効だが、痛風などさまざまな病気で炎症を引き起こす面もあり、働きを制御する研究が進んでいる。
研究チームは、ラギュレーター複合体がインフラマソームの働きを制御しているとみて、同複合体を十分働かないようにしたマウスに痛風を発症させる実験を実施。すると、通常のマウスに比べ、痛風の炎症が軽くなった。
さらに、脂質異常症などの治療に使われる合成型ビタミンE「αトコフェロール」を投与すると、炎症が軽減された。辻本特任助教は「合成型ビタミンEの他にも、ラギュレーター複合体を標的にした薬剤を開発すれば、治療への応用が期待できる」と話している。
[時事通信社]
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