200万年前の動植物DNA解読=グリーンランドで採取、最古記録―温暖化適応解明に期待・国際チーム
グリーンランド北部の北極海沿岸で、約200万年前の地層からDNAを採取して解読したところ、原始的なゾウのマストドンやウサギ、カブトガニなどの動物のほか、ポプラなどの植物、微生物のDNAが含まれていた。デンマークのコペンハーゲン大や英ケンブリッジ大などの国際研究チームが7日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。DNAを解読できた最古の記録を大幅にさかのぼるという。
土壌や海、川、空気中を漂うちりなどから採取するDNAは環境DNAと呼ばれ、遺伝子のデータベースと照合すると、生息する動植物などが分かる。個体を観察調査するより簡便に生態系を把握でき、近年注目を集めている。約200万年前のグリーンランドは気温が現代より10度以上高かった。当時の動植物が温暖化に適応した過程を解明できれば、今後の温暖化に向けた品種改良や保護措置に役立つという。
解読したDNAは、動植物の細胞核にあるDNAより数多く存在する細胞小器官ミトコンドリアのDNAや、植物の葉緑体にあるDNAが中心。約200万年前の地層は永久凍土の下にあり、粘土や砂によってDNAが分解しにくかったと考えられる。これまでの最古の解読記録は、シベリアの永久凍土から発掘された120万~100万年前のマンモスの歯に含まれる細胞核やミトコンドリアのDNAだった。
[時事通信社]
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