2022-12-02 18:59スポーツ

日本、守備で奪った2得点=「俊哉の司令塔ラボ」―スペイン戦分析・W杯サッカー

 最高だった。本当の真剣勝負の場で、ドイツとスペインに勝ったなんてとんでもないこと。日本のレベルは間違いなく上がっていると、森保監督が証明した。選手も誇りを持って戦い、日本が一つ上のレベルに上がっていることを印象付けた。
 スペイン戦で得点を奪って逆転できた要因は、伊東と三笘の「高い守備力」にある。体をぶつける守りもあれば、スペースを埋める守りもあるというお手本だった。堂安の得点は全員でプレスした結果だが、伊東がタイミング良くマークを捨てて前線に上がり、相手に競り勝ったのが大きい。
 2点目は三笘が相手にしっかり当たってファウルをもらってからの展開。最後は堂安からのボールをゴールラインぎりぎりで折り返し、田中の逆転ゴールにつなげた。さらにボール奪取からのカウンターもさえた。
 チームとしては前半を1点で耐えたのが大きかった。思い切って4バックではなく3バックでスタート。森保監督の決断と、忠実にプレーした選手の総合力だろう。そして後半の頭にカードを切り、流れが変わった。三笘と堂安を同時に投入する効果はすごい。一気にギアを上げるスイッチになり、プレスもしっかりかかるようになった。
 この3試合を振り返ると、第2戦でコスタリカに負けたのは失敗に見えるかもしれないが、結果的に完璧なマネジメントだったと思うしかない。決勝トーナメント1回戦で当たるクロアチアは、3試合とも先発出場した選手が10人もいる。さらに第3戦のベルギー戦はすごく激しい試合だった。となると、チームは消耗しているはずだ。
 もちろんクロアチアはモドリッチら名手を擁し、力のあるチーム。準優勝した前回大会も、タフに戦い抜いた。だから日本は状態をしっかりつくり直して挑む必要がある。歴史の扉を開くには、あと1勝。もっともっと高みを目指してほしい。

 

 ◇藤田俊哉氏の略歴
 藤田 俊哉氏(ふじた・としや)静岡・清水商高(現清水桜が丘高)、筑波大を経て、1994年に磐田に入団。ユトレヒト(オランダ)、名古屋などでもプレーした元日本代表MF。2001年にJリーグ最優秀選手に輝き、背番号10として磐田の黄金期を支えた。現役引退後はオランダで指導者も務めた。今年9月から磐田スポーツダイレクター。51歳。静岡市出身。
[時事通信社]

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