岸田首相、反撃能力「ミサイル攻撃を低減」=救済新法、「困惑」要件に柔軟解釈―補正、午後に衆院通過

衆院予算委員会は29日午前、岸田文雄首相と関係閣僚が出席し、外交・安全保障問題を主なテーマに集中審議を行った。首相は敵のミサイル基地などを攻撃する「反撃能力」(敵基地攻撃能力)に関し「抑止力を高めてミサイルなどによる攻撃の可能性を一層低下させる」と指摘。「しっかりした防衛力を持つことは、外交努力の説得力を増す」と強調した。立憲民主党の末松義規氏への答弁。
2027年度に防衛費と関連経費を合わせて国内総生産(GDP)比2%に達する予算措置を講じるよう関係閣僚に指示したことに関しては、「防衛力の抜本的な強化に向けて5年以内に緊急的に強化を進める必要がある」と強調。財源確保のため増税するかどうかについては「年末に向けて結論を出したい」と述べた。共産党の宮本徹氏への答弁。
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を受けた被害者救済新法を巡っては、立民の山井和則氏が寄付勧誘の禁止行為で「困惑」を要件とする政府案の実効性についてただした。首相は「困惑しているか判断できない状態で献金を行っても、その状態から脱した後に取り消し権を行使することが可能な場合はある」との見解を示した。
寄付金の返還を求めないなどの念書を作成させられた場合に関しても、「勧誘の違法性を基礎付ける要素の一つとなり、民法上の不法行為に基づく損害賠償請求が認められやすくなる可能性がある」と指摘した。
「政治とカネ」の問題を抱える秋葉賢也復興相に対しては、「引き続き疑念があるなら、説明責任を尽くすべく努力を続けてもらわないといけない。愚直に説明責任を果たすことが重要だ」と語った。立民の渡辺創氏への答弁。
22年度第2次補正予算案は、同日午後に予算委での締めくくり質疑・採決を経て、衆院本会議で可決され、衆院を通過する見通しだ。
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