超新星爆発のガス加熱確認=残骸を動画化―京都大
超新星爆発で生じた衝撃波が周囲のガスを1000万度近くまで加熱することを確認したと、京都大理学研究科の研究チームが発表した。米航空宇宙局(NASA)のX線天文衛星「チャンドラ」が残骸を観測したデータを動画化して捉えた。論文は25日、米科学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載された。
ガスの加熱が確認されたのは、地球から8000光年離れた銀河系内に存在する「ティコの超新星残骸」。研究チームは、2000~15年にチャンドラが観測した残骸の放出するX線を解析。爆発の衝撃波が宇宙空間で広がる様子を時系列に並べた残骸の動画を作製し、残骸の北東部でX線が急に発光する現象を見つけた。
ハッブル宇宙望遠鏡の画像から、発光する領域に濃いガスが存在することを確認。X線の観測結果から、ガスに含まれる電子の温度が15年間で1000万度近く上昇していることが判明し、ガスに衝撃波が突入して加熱が進んだことを突き止めた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が23年度に打ち上げを予定する「X線分光撮像衛星(XRISM=クリズム)」は電子と共にガスに含まれるイオンの温度も観測できるという。研究チームの理学研究科博士課程・松田真宗さんは「電子とイオンの両方から、ガスの加熱過程の全容を解明したい」と話している。
[時事通信社]
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