野党、次の標的は秋葉氏=松本氏も追及、くすぶる内閣改造論
閣僚3人の連続辞任を受け、野党は「政治とカネ」の疑惑を抱える秋葉賢也復興相を次の標的と位置付け、終盤国会で攻勢を強める方針だ。苦境の岸田政権にさらなる「辞任ドミノ」で追い打ちをかけるのが狙い。21日に就任したばかりの松本剛明総務相にも政治資金の問題が浮上。自民党内では悪循環を断ち切るため、今国会閉幕後の内閣改造も選択肢との声がくすぶる。
「疑惑を払拭(ふっしょく)できないなら、辞めてもらってリフレッシュすることが大事だ。早く決着をつけた方がいい」。国民民主党の玉木雄一郎代表は22日の記者会見で、秋葉氏の早期更迭を要求。岸田文雄首相の判断に関し、「常に後手後手。早晩同じことになる」と指摘した。
岸田内閣は8月の改造からまだ3カ月余り。ここにきて、山際大志郎前経済再生担当相、葉梨康弘前法相、寺田稔前総務相が立て続けに辞任したが、火種は消えていない。中でも野党が照準を合わせるのが、親族に家賃支払いの形で政治資金を還流させた疑いなどが取り沙汰される秋葉氏だ。
秋葉氏はこれまで、野党の集中砲火を浴びる山際氏や寺田氏の陰に隠れ、国会で矢面に立つ場面が比較的少なかった。しかし、立憲民主党は質問状を出すなど「攻撃準備」を進めてきており、同党幹部は「今国会最後の見せ場となる予算委員会で初日から追及する」と意気込む。衆院予算委は25日、参院予算委は30日からと想定されている。
ターゲットは秋葉氏だけではない。共産党の紙智子氏は22日の参院本会議で、寺田氏の後任総務相に就いた松本氏について、政治資金パーティーで収容人数を超える券を販売し、欠席者からの収入を寄付として報告しなかったのは政治資金規正法違反の疑いがあると追及。首相は「本人から適切に説明すべきだ」と述べるにとどまった。
22日の会見で疑惑について問われた秋葉氏は「納得してもらえるよう丁寧に説明する」と答えた。松本氏は「法の趣旨をしっかり理解して適切に処理している」と反論した。
自民党内では局面転換のため、来年1月の通常国会召集前の内閣改造の可能性がささやかれる。「新閣僚が辞任に追い込まれれば政権は終わりだ」(関係者)と慎重な声が強いが、「何かしなければ流れは変わらない」(閣僚経験者)との声も残る。首相周辺は「可能性はゼロではない」と語った。
[時事通信社]
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