米射程ICBM技術進展も=「怪物」火星17、再試験か―北朝鮮
【ソウル時事】北朝鮮は米全土を攻撃可能な大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を進めているが、18日の発射で技術的な進展があった可能性がある。梁茂進・北韓大学院大教授は、今回のミサイルについて、新型ICBM「火星17」を高角度で試射したと推定している。
金正恩朝鮮労働党総書記は、昨年1月の党大会で、米全土を攻撃可能な射程1万5000キロのICBMの開発を進める考えを示した。
火星17は2020年10月の軍事パレードで初めて登場。長さは22~24メートルで世界最長とみられ、巨大さから「怪物ICBM」の異名もある。弾頭部は核弾頭を2~3発搭載できる形状とされる。
北朝鮮は今年3月に火星17の発射に成功したと発表したが、韓国軍は実際には既存のICBM「火星15」だったと判断。火星17はまだ開発段階とみられてきた。
韓国軍は北朝鮮が今月3日に火星17を試射したが、2段目の分離後に推進力がなくなり、失敗したとみている。この時は、最高高度が約2000キロ、飛行距離約750キロ、速度約マッハ15で、ICBMの距離や速度には届かなかった。
今回のミサイルは、飛行時間が1時間を超え、最高高度は約6000キロに達した。2段目の分離まで正常に行われ、その後も正常飛行したとみられる。通常の角度で飛行した場合、射程は米全土を収める可能性がある。韓国軍によると、速度は約マッハ22だった。
東京大先端科学技術研究センターの山口亮特任助教は、現時点では火星15の改良型か火星17かは不明だとしつつ、火星17だった場合、「2段目推進体の技術的な問題をクリアできたことを意味する」と指摘。北朝鮮の軍事的脅威が一段と高まると警戒した。
[時事通信社]
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