円反騰、2日で一時8円=基調転換は「時期尚早」―外為市場

年初から円安基調を鮮明にしてきた外国為替市場で、円が大幅に反転上昇した。米国の大幅利上げ観測が後退し、日米金利差拡大ペースが減速するとの見方から円が買い戻され、2日足らずで一時8円近く急騰した。ただ、日米の金融政策の方向性の違いから、市場では「円安局面の転換と判断するには時期尚早」との見方が大勢だ。
10日に発表された10月の米消費者物価指数の上昇率が事前予想を下回ったことを受け、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの見方が広がった。日米の金利差拡大を背景に、売られてきた円を買い戻す動きが一気に強まった。
ただ、市場では円安基調が変わったとみる向きは少ない。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケット・エコノミストは「米国のインフレ率は依然高く、FRBが一段と引き締め姿勢を強めれば、再び1ドル=150円付近まで円安が進行する可能性もある」と指摘する。唐鎌氏は、日本の貿易赤字を背景に「輸入企業などのドル需要が強まり、円の上値を重くしている」との見方も示す。
今後も米国の経済指標や政策金利の最終的な到達点を巡り、円相場は当面神経質な展開を強いられそうだ。外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は「再び円安・ドル高が進行する可能性も十分にあり、年内は荒い値動きが続くだろう」とみている。
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