2022-08-10 13:55World eye

米、略奪品30点をカンボジアに返還 クメール王朝の神像も

【ニューヨークAFP=時事】米国は8日、カンボジアから略奪され数十年にわたり世界中で違法に売買されてきた古代遺物や美術品30点を同国に返還した。クメール王朝の王都から盗まれたものもあった。≪写真はアンコールワット。資料写真≫
 報道陣が見守る中、ニューヨーク南部地区の連邦検事ダミアン・ウィリアムズ氏が、略奪品をカンボジア大使に引き渡した。
 ウィリアムズ氏によると、今回返還された遺物にはクジャクの背に乗ったヒンズー教の神「スカンダ」の像や、ヒンズー教の神「ガネーシャ」の像などが含まれる。共に10世紀のもので、有名なアンコールワットから80キロ離れた場所に位置するクメール王朝の王都コーケーから盗まれたという。
 30点の年代は青銅器時代から12世紀までさまざまだ。
 連邦地検は、カンボジアでは1970年代の内戦から数十年にわたり、クメール王朝の神像や美術品が多数密輸され、タイ・バンコクの美術商に持ち込まれたとしている。タイからアジア、欧州、米国のコレクターや実業家だけではなく博物館にも違法に輸出された。
 ニューヨークの連邦地検は多数の略奪品の返還に携わっており、2020年夏から21年末までに700点以上の遺物がカンボジア、インド、パキスタン、エジプト、イラク、ギリシャ、イタリアなど14か国に返還された。
  2021年には米国の収集家マイケル・スタインハート氏(80)が、過去数十年間に世界各地から盗まれた7000万ドル(約94億円)相当の古美術品約180点を、米政府との合意に基づき返還した。スタインハート氏は米司法当局との取引で訴追を免れたが、今後、合法的な美術品市場を通じた美術品の入手が禁じられた。【翻訳編集AFPBBNews】

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