2022-07-27 19:16経済/写真

主食用米、価格下げ止まりへ=転作面積、初の想定超え―22年産・農水省

6月末時点のコメの民間在庫量
6月末時点のコメの民間在庫量

 農林水産省は27日、2022年産で主食用米から転作が行われた作付面積が、6月末時点で4万3000ヘクタールに上るとの見通しを公表した。国が示していた目安は3万9000ヘクタールで、政府による生産調整(減反)が廃止された18年度以降で初めて想定より転作が進む。同省は、主食用米の流通量削減などの効果と合わせ、22年産米の価格は下げ止まるとの見方を示した。
 政府は主食用米の価格維持のため、生産者による転作や流通量の調整を支援。流通量の削減をめぐっては、民間在庫のうち21年産米約40万トンが一時的に保管されている。農水省幹部は27日、これら官民の取り組みにより「現時点では米価が大きく下がる状況ではない」と指摘した。 
 一方、主食用米の6月末の民間在庫量は217万トン(速報値)となり、昨年に続き、価格に影響しない適正水準(200万トン以下)を大幅に上回った。22年産米の作柄やコロナ禍による需要の落ち込み次第では米価が引き続き下落しかねない状況で、同省は今後も生産や価格の状況を注視していく考えだ。
 農水省によると、転作により22年産主食用米の生産量は23万トン減少する見込み。都道府県ごとの動向を見ると、4月末時点で主食用米の作付面積が「前年並み」と回答していた岐阜、兵庫、奈良の3県が、6月末時点で「(前年と比べ)減少」に転じた。
 もっとも作物別では、主食用米に再転換しやすい飼料用米への転作面積が前年より拡大したのは42県から45県に増加。これとは逆に、ロシアによるウクライナへの侵攻で世界的に価格が高騰した麦は、転作面積が前年から縮小した都道府県が11府県から13府県に増えた。
 22年産米の需要量は初めて700万トンを割り込む見通しで、毎年10万トンずつ減少する傾向がなお続く。農水省は生産者に対し、主食用米から麦・大豆などへ需要を踏まえた転作を促している。

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