2022-07-04 20:29経済

利用者への周知足りず=日ごろの備えに甘さ―KDDI

 KDDIの大規模通信障害の影響は、個人ユーザーのみならず、金融、物流サービスなど幅広い分野に及んだ。同社はホームページに「障害情報」を掲載し周知に努めている姿勢をアピールしたが、「利用者目線で見れば(広報が)十分でなかった」(金子恭之総務相)との批判は免れない。高橋誠社長が記者会見で状況を説明したのは2日未明の障害発生から丸1日以上たった3日午前11時。日ごろの備えや対応が「甘い」と専門家から厳しい声が上がった。
 KDDIは2日午前3時ごろ最初の障害情報を掲載。その後おおむね1時間ごとに、障害が発生しているサービスやエリアごとの復旧見通しなどを公表した。しかし「緊急電話も利用しづらい」との情報提供は同日夕刻になってからで、西日本、東日本エリアごとの復旧見通しを掲載したのは翌3日未明。復旧作業の終了も最初に案内した時刻から数時間ずれ込み、作業終了後も利用しづらい状況が続いた。
 auショップの店頭には高齢者らを中心に障害と知らず相談に訪れる人が相次いだ。高橋氏は3日の記者会見で「安易な表現で広報するとかえって混乱を与える可能性があると思った」と釈明したが、利用者への配慮を欠いたことは否めない。総務省から情報開示が不十分との指摘を受け、「できるだけ復旧状況も詳細に記載した形で広報するようにした」というが、対応は後手に回った。
 企業に危機管理の際の広報を助言するエイレックス(東京)の江良俊郎社長は「障害への備え、対応の見通しが甘かったのが最大の問題」と指摘。ライバルのNTTドコモが昨年に大規模な通信障害を起こしたにもかかわらず、自社でトラブルが起きた場合の十分な対策が「考えられていなかったのではないか」との見方を示した。 
[時事通信社]

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