2022-07-01 20:19政治/写真

公的年金、黒字10兆円=ロシア資産は評価額ゼロ―21年度

公的年金の運用実績
公的年金の運用実績

 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1日、2021年度の運用損益が10兆925億円の黒字だったと発表した。黒字は2年連続。コロナ禍からの景気回復期待で海外の株価が大きく上昇したことが運用益を押し上げた。ただ、今年に入ってからは金利上昇が響き、1~3月期の運用損益は8四半期ぶりの赤字となった。保有しているロシア関連資産の評価額は「基本的にゼロ」とした。
 ウクライナ侵攻を続けるロシアに対する経済・金融制裁の影響で、ロシア関連資産の取引が困難となっているため。20年度末のロシア関連資産の残高は約2200億円だった。運用全体に与える影響について、GPIFの宮園雅敬理事長は記者会見で「大きくないと数字の上では捉えられる」と説明した。 
 21年度末時点の運用資産額は196兆5926億円、資産運用を始めた01年度からの累積収益額は105兆4288億円となった。
 保有資産別の運用損益は、外国株式が8兆4290億円、国内株式が1兆871億円、外国債券が1兆724億円のそれぞれ黒字。一方、国内債券は4960億円の赤字だった。
 21年度末時点で保有する国内株は2347銘柄。時価総額では、1位がトヨタ自動車の2兆1317億円、2位がソニーグループの1兆4796億円だった。

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