2022-06-28 15:10政治/写真

与野党、子育て支援拡充訴え=出産一時金や児童手当増額【公約比較】

出生数の推移
出生数の推移

 厚生労働省の人口動態統計によると、2021年に生まれた子どもの数は過去最少の81万1604人(前年比2万9231人減)。減少は6年連続で、少子化に歯止めがかかっていない。参院選公約で各党は、出産育児一時金や児童手当の増額など、子育て支援の強化を主張。教育の無償化や奨学金制度の充実などを含め、子育て世帯の経済的負担の軽減に向けたアピール合戦を展開している。
 ◇自民、立民「子ども予算倍増」
 自民党は、子ども施策の司令塔となる「こども家庭庁」が来年4月に発足するのを踏まえ、「『こどもまんなか社会』を実現する」と強調。子ども関連予算の倍増を目指す。立憲民主党も関連予算を倍増させ、国内総生産(GDP)比3%台にする目標を盛り込んだ。公明党は、結婚から妊娠・出産、高等教育までの支援を段階的に充実させる「子育て応援トータルプラン」の策定を打ち出した。
 各党の公約で目立つのが出産費用への支援だ。自民、立民、公明、共産党は、子ども1人当たり原則42万円の出産育児一時金の増額を提唱。これに対し日本維新の会は、出産に掛かる医療費への保険適用やクーポン券の支給による出産の実質無償化を訴える。
 中学生以下を対象にした児童手当(子ども1人当たり原則月1万~1万5000円)については、自民が大胆な拡充を主張。立民や国民民主党が18歳まで一律月1万5000円を支給し、所得制限を撤廃すると提案する。れいわ新選組は月3万円の支給を掲げる。NHK党は所得制限撤廃を唱える。
 ◇教育支援にも重点
 各党は教育支援策にも重点を置く。立民は、国公立大学の授業料を無償化し、私立大学や専門学校でも同額程度の負担軽減策を実施する方針を強調。国民は義務教育を3歳からとし、高校までの教育の完全無償化を実現すると訴え、共産は大学・専門学校の学費を将来的に無償化する考えを示す。
 奨学金制度では自民が「出世払い」方式の導入を掲げる。学生が卒業後に所得に応じて返済する仕組みだ。公明は返済負担の軽減や、返済不要の給付型奨学金の所得制限緩和を挙げる。社民党は返済を一部免除し、今後の奨学金は原則給付型にするよう訴える。
 ◇財源への言及少なく
 各党が公約に掲げる政策を実現するためには新たな財源が必要となるが、自民が「安定的な財源を確保する」との記載にとどめるなど、具体的な言及は少ない。政策の優先順位や実現に向けた道筋も明確に示しておらず、選挙戦での議論は低調だ。 

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