電力各社、発電所復旧に全力=供給力上積み、予断許さず

記録的な猛暑で東京電力管内に「電力需給逼迫(ひっぱく)注意報」の発令が続く中、電力各社が補修点検のために停止している火力発電所などの復旧を急いでいる。供給力の確保が進み、30日以降は需給が改善に向かうとの見方もある。ただ、気温が予想を上回ったり、発電所で突発のトラブルが発生したりすれば、需給はすぐに悪化しかねない。電力不足の回避へ予断を許さない状況が続く。
政府や大手電力はもともと、電力需要が急増する梅雨明け後の運転再開を見据え、発電所の補修点検を進めていた。だが、関東甲信地方が統計開始以来最も早い6月27日に梅雨明けしたことで状況が一転。東電管内では、節電要請の「前倒し」に追われることになった。
経済産業省のまとめでは、東電管内で28日~7月15日に計17カ所の火力発電所と水力発電所が運転を再開する予定。発電大手JERA(東京)の姉崎火力発電所5号機(千葉県市原市、出力60万キロワット)の再稼働は6月29日から30日にずれ込むが、三菱重工業や三菱電機などが出資する勿来IGCC発電所(福島県いわき市、出力52.5万キロワット)が7月1日に、3日にはJERAの東扇島火力発電所1号機(川崎市、出力100万キロワット)が運転を再開。6月30日までに計約150万キロワット、7月15日までには計約660万キロワットの供給力が上積みされる。
しかし、これらの運転再開の多くは、政府が7月以降の電力供給見通しを4月に策定した際に織り込んでいたもの。老朽化した火力発電所も含まれており、トラブルのリスクもくすぶる。
政府は予定通り7月1日から、夏としては7年ぶりとなる全国規模の節電を要請する。ただ、大手電力からは「今年の暑さは尋常ではなく、猛暑日が続くと通常以上に需要が増える『累積効果』も心配だ」との指摘が出ている。
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