リゾートに響く戦火の爆音、それでも人の姿 ウクライナ東部
【スラビャンスクAFP=時事】ウクライナ東部スラビャンスクにある湖畔のリゾート。白い砂浜が広がり、澄んだ水をたたえた湖はとても魅力的だが、問題が一つある。響き渡るロケット弾やミサイルの爆音だ。≪写真はウクライナ東部スラビャンスクのリゾートを訪れた人たち≫
東部で支配地域拡大を目指すロシア軍とウクライナ軍が激しい戦火を交える前線は、リゾートから約10キロ。それでも、この地を訪れる人がいる。
サングラスをかけた短パン姿のコスチャンティンさん(40)は、「散策して写真を撮るためにやってきた」と話した。泳ぎたいと思っていたが、「寒過ぎる」と残念がる。
湖の塩分を含んだ水は、関節痛を和らげるとして、かつては人気のリゾートだった。
近くで響く砲撃音は、米国がウクライナに供与した榴弾(りゅうだん)砲のようだ。ウクライナ軍は22日、ロシア軍はスラビャンスクへの攻勢を再開するため、組織的な砲撃を行っていると明らかにした。
スラビャンスクに仲間と一緒に食料調達に行く途中に立ち寄ったダニールさん(39)は「みんな泳ぎに来ていて、いいね。私たちも白鳥を見に来た」と語った。
以前は頻繁に訪れていたというコスチャンティンさんは、「今年に入って今回で2回目だ」と話した。地元では、安全なウクライナ西部に避難した市民が置き去りにした犬に餌をやるなどのボランティア作業を砲撃下で行っている。砲撃には慣れていて、怖くはないと語った。後ろでは爆音が響いている。
もっと怖い目に遭遇したこともあるという。北東部ハルキウ州で2月、バスで避難途中にロシア軍の砲撃に巻き込まれたのだ。「今の状況なら、命の危険はそれほどないと分かる。恐怖を感じる方が怖い。なぜなら、人々が感じている恐怖は現実のものとなるからだ」
戦争が続く中、東部の前線近くから避難しないと決めた人たちは「とても強引で意固地」になっているという。「神経的なストレスのようなものだと思う」
このリゾートからスラビャンスクに向かう道には、コンクリートによる障害物が設置され、道沿いには塹壕(ざんごう)が掘られている。【翻訳編集AFPBBNews】
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