2022-02-28 19:42経済/写真

株式公開価格の設定柔軟に=新規上場、水準適正化へ改善策―日証協

新規株式公開の流れと改善点
新規株式公開の流れと改善点

 日本証券業協会は28日、企業が新規株式公開(IPO)する際の公開価格について、設定方法の改善策を公表した。需要動向に応じた柔軟な値決めや上場までの期間短縮、新規上場企業に対する主幹事証券会社の説明拡充などにより価格の適正化や上場プロセスの円滑化を図る。
 IPOをめぐっては、上場直後の売買で成立する初値が投資家に事前に売り出す際の公開価格を大幅に上回り、投資家が利益を上げる一方、新興企業の資金調達額が抑えられるケースが多いとの指摘がある。公開価格が過度に低く設定されている可能性もあるとして、政府は昨年6月に見直しを表明。公正取引委員会も今年1月、証券会社が一方的に低い価格を設定すれば、独禁法違反(優越的地位の乱用)に当たる恐れがあるとの見解を示している。
 日証協は証券会社や新興企業、有識者らとの議論を経て、改善策を決定。公開価格については、需要動向に応じて、事前に決めた仮条件の価格帯を超えて設定できることを明確化。上場承認から上場までの期間は現在の約1カ月から約3週間に短縮し、市場環境の変化による株価変動のリスクを抑制するとした。
 また、主幹事証券は公開価格の根拠などに関して、企業に「納得感のある」説明を行うことをルール化。主幹事は合理的な理由なく主幹事の変更や追加を阻害しないとしている。 
 このほか、上場直前に値段を指定しない「成り行き注文」が集中し、初値が高騰するケースが目立つため、初値形成時の成り行き注文を禁止するよう東証に要請する。日証協で必要な規則改正は6月以降に行う。
 ◇公開価格設定の主な改善策
 一、需要動向に応じ仮条件の価格帯を超えて公開価格を設定
 一、上場承認から上場までの期間を約1カ月から約3週間に短縮
 一、主幹事証券会社が上場予定企業に公開価格の根拠などについて納得感のある説明をすることをルール化
 一、主幹事は合理的理由なく主幹事の変更や追加を阻害しない
 一、初値形成時の成り行き注文の禁止を東証に要請

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