2022-01-21 11:44World eye

【解説】大規模噴火のあったトンガとは?

【ヌクアロファAFP=時事】南太平洋の島国トンガは、今月15日に発生した海底火山の大規模噴火と津波により、広範な被害に見舞われた。≪写真は図≫
 トンガについて五つの事柄をまとめた。

■孤立した島国
 トンガは南太平洋に浮かぶ169の島々から成る島しょ国で、国土は南北800キロに広がっている。うち、定住者がいるのはわずか36島だ。
 国内に住む人口は約10万5000人。それとほぼ同数の国民が、主にニュージーランド、オーストラリア、米国などの外国に居住し、送金によって経済を支えている。
 米地質調査所(USGS)によると、首都ヌクアロファは今回の噴火地点から約65キロに位置し、厚さ2センチの火山灰で覆われた。
 トンガはフィジー経由の海底ケーブルで、インターネットを介して世界とつながっているが、今回の噴火で接続が切断されたため、現地発の情報は断片的にしか得られていない。
 2019年にも船のいかりでケーブルが切断されたことがあり、この時トンガは2週間にわたって孤立した。その後、外部との最低限の通信を維持するため、国営の小規模な衛星通信サービスが導入された。

■古代王国
 トンガに人が定住したのは、紀元前1500年ごろ。南太平洋で現在まで唯一残る先住民王国だとされている。
 約1000年前に成立した王国の権力と影響力は13世紀ごろには、東に900キロ近く離れたサモアを含め、周辺の島々に及んでいた。
 さまざまな島が王国に忠誠を誓い、1845年、国王ジョージ・ツポウ1世が全土を統一し、近代トンガの指導者として名をはせた。
 またトンガは、太平洋の島国の中では唯一、過去に一度も正式に植民地化されたことがない。ただし、1900年に英国と友好条約を結び、自治権を維持しつつも英保護領となった。その後、1970年に独立している。

■民主的な代議制の推進
 トンガは封建体制だったが、2010年から民主的な代議制を推進している。
 シアオシ・ソバレニ氏が首相に任命された昨年11月の選挙では、政治腐敗と新型コロナウイルス対策が最大の争点だった。ちなみにトンガは、新型コロナの感染者が確認されていない数少ない国の一つだったが、昨年10月末、初の感染者が確認された。

■日曜は安息日
 ツポウ1世は宣教師の影響を受けて、キリスト教に改宗した。キリスト教はトンガの日常生活において、重要な役割を担っている。日曜日は教会に通い、家族と食卓を囲む安息の日とされている。

■ブリキ缶の島
 海底火山の頂上が水面に顔を出した形状となっている小島、ニウアフォオウ島は別名「ブリキ缶の島」として切手収集家の間で知られている。
 この島には船が停泊できる場所がなく、郵便物の受け渡しは何十年もの間、泳ぎの名手が近くを通る船とビスケットの缶をやりとりして行っていた。【翻訳編集AFPBBNews】

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