トンガ、噴火で3人死亡=津波最大15メートル、救助難航

【シドニー時事】海底火山の噴火とそれに伴う津波に襲われた南太平洋の島国トンガの政府は18日、3人が死亡したと発表した。津波は高さが最大15メートルに達した。被害状況が次第に明らかになりつつある中、被災した離島から助けを求める信号が発信され、海軍が展開して救助活動が始まった。ただ火山灰の影響で、外国政府による救援物資輸送は難航している。
最初に死亡が確認されたのは、首都ヌクアロファで動物愛護の活動を行っていた英国人女性アンジェラ・グローバーさん(50)。世話をしている犬を助けようとして、波にさらわれた。親族がメディアに明らかにした。
トンガ政府は18日、グローバーさんや離島の住民ら3人が死亡したと確認した。ほかにも多数の負傷者がいるという。被災地の通信状況が悪く、安否確認は難航している。
ニュージーランド(NZ)政府は18日、救援物資を積んだ軍の輸送機をトンガに派遣する予定だった。しかし、トンガの空港に積もった灰のため着陸できず、出発を見合わせた。代わりに物資を搭載した海軍の船が出航し、支援要請に直ちに対応できる準備を整えた。灰などによって水が汚染された恐れがあり、飲料水の供給が急務となっている。
トンガでは海底ケーブルが一部で切断され、外国との電話がつながりにくい状況が続いている。マフタNZ外相は「通信問題によって、今回の災害対応が特に難しくなっている」と語った。
トンガ首都のあるトンガタプ島は、特に西部の海岸のリゾート施設や家屋に大きな被害が出ている。首都では散乱するがれきや岩石の撤去作業が始まった。
国連人道問題調整事務所(OCHA)などによると、当初連絡が取れなかった離島は2島で、住民は合わせて105人。うち少なくとも1島から遭難信号が発信されたという。いずれも海抜が低いため津波の被害を受けやすく、「建物などに大きな被害」が出ていることが上空から確認されている。

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