2022-01-17 19:57経済/写真

島根・山口沖でガス田調査=30年ぶり国産へ3月から試掘―INPEX

INPEXの天然ガス試掘調査位置
INPEXの天然ガス試掘調査位置

 資源開発大手INPEX(インペックス)は17日、島根・山口両県の沖合で、海洋ガス田の試掘調査を3月から7月まで実施すると発表した。関係者によると、十分な埋蔵量が見つかれば、2032年ごろに生産を開始できる見通しという。国産天然ガスの本格的な生産が実現すれば、陸上を含むガス田では約20年ぶり、海洋ガス田では約30年ぶりの新規案件となる。 
 日本は国内で消費する天然ガスの97.8%(液化天然ガス=LNG=換算で19年度実績約7650万トン)を輸入しており、国内生産量は2.2%(同約173万トン)にとどまる。島根・山口両県沖では年間90万トン超の生産が期待されており、実現すれば国内自給率は3.4%になる見通し。
 試掘地点は、島根県浜田市の北西約130キロ、山口県萩市の北方約150キロの水深約240メートルに位置する。試掘調査は、独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」の探鉱事業に採択されており、約330億円の事業費はINPEXとJOGMECが折半する。
 天然ガスは、石炭と比べ燃焼時の二酸化炭素排出量が少ない。脱炭素化が世界的に加速する中、石炭の代替燃料や、発電量が不安定な再生可能エネルギーを補う燃料として需要が高まっている。昨年には、欧州で天然ガスの指標となる先物相場が最高値を更新した。
 日本にとって安定調達の確保は重要な課題で、政府は昨年に閣議決定したエネルギー基本計画で、石油・天然ガスの自主開発比率を19年度の34.7%から30年に50%以上、40年に60%以上とする目標を盛り込んでいる。

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