世界最高所のスキーリゾート、温暖化で「墓場」に ボリビア
【AFP=時事】ボリビアのアンデス地方にある世界最高所のスキーリゾート地、チャカルタヤ山のかつての栄光に思いをはせ、ベルナルド・グアラチーさん(67)は目を輝かせた。だが、今日ここは、気候変動の影響で崩壊の一途をたどっている。≪写真はかつてスキー場があったボリビア・チャカルタヤ山≫
古びたスキーリフトのさびた柱とケーブルを指さしながら、登山家のグアラチーさんは「もはや墓場になってしまった」と語った。
グアラチーさんは、かつて雪のじゅうたんの上を飛ぶように滑降した400メートルの斜面を見渡した。今、この斜面を覆うのは岩のみだが「昔は土日はスキー客であふれていた」という。
30キロ離れたラパスの人々にとって、標高5300メートルのチャカルタヤ山は、家族で週末を過ごすのにうってつけのスポットだった。
だが、チャカルタヤ山の氷河は縮小を続け、1940年から1998年の間にわずか7%にまで減り、2009年には完全に消滅した。
ボリビアでは過去50年間で氷河の半分が失われた。このペースについて専門家は、地球の温暖化が続く限り状況は悪化の一途をたどると見ている。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)とノルウェーの財団「グリッドアレンダール」が2018年に発表した「アンデアン・グレーシャーズ・アンド・ウォーターズ・アトラス」によると、予期される地球温暖化により、2050年までにボリビアの永久凍土層の95%が消え、氷河のほぼすべてが消失するという。
グアラチーさんは、ラパスを見下ろす大きな衛星都市エルアルトの方角に目を向けた。そこに見えるのは、スモッグが立ち込める二つの都市だ。
「人は一つの目的のために大きく変わってしまった。その目的とは金を、たくさんの金を稼ぐことだ。そして自然(と)山のことを忘れてしまった」【翻訳編集AFPBBNews】
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