2021-10-07 12:13社会

田中理事長の最側近=「周りで金が動く」―日大理事の井ノ口容疑者

 逮捕された日大理事の井ノ口忠男容疑者(64)は、約30人いる理事の中で田中英寿理事長(74)の最側近とされる。「周りで金が動く」。関係者は、重用された理由をこう説明する。
 井ノ口容疑者は、日大アメリカンフットボール部の元主将。学生日本一を決める「甲子園ボウル」で、最優秀守備選手に輝いたこともある。
 2003年にスポーツ用品の販売などを手掛ける会社を設立。10年に日大が全額出資して設立された「日本大学事業部」には当初から携わり、事業企画部長に就任した。
 大学ではアメフット部のコーチも務めたが、18年の悪質タックル問題では反則行為をした選手とその父親に、「(逆らえば)総力を挙げてつぶしに行く」などと圧力をかけ、隠蔽(いんぺい)を図っていたことが発覚。同年、日大理事と事業企画部長を辞任した。
 しかし、翌19年12月には同社取締役に就任し、20年には日大理事にも復帰していた。その背景について、容疑者を知る関係者は「井ノ口さんの周りでは金が動くから、重宝されていた」と指摘する。
 日大事業部は、14年12月期に13億円だった売り上げが、19年12月期には90億円に急伸した。業績拡大は、井ノ口容疑者の貢献が大きかったという。
 一方で、業者との癒着や利権を私物化しているとの指摘も出ていた。学内の自動販売機設置をめぐっては、各飲料メーカーに契約条件としてマージンを要求したと月刊誌に報道された。親族が代表を務める広告会社は日大と契約し、20年度には広告掲出費などとして約8億7000万円の支払いを受けた。 
[時事通信社]

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