2021-09-15 10:01World eye

民間人4人だけで宇宙飛行、米富豪や元がん患者が地球軌道上へ スペースX

【ワシントンAFP=時事】米宇宙開発企業スペースXは15日、乗組員全員が初飛行の民間人で構成された宇宙船クルードラゴンを打ち上げる。国際宇宙ステーション(ISS)よりも高高度の地球周回軌道上に滞在する3日間のミッションに、プロの宇宙飛行士は同乗しない。≪写真は民間人のみでの宇宙飛行ミッション「インスピレーション4」の企画者で船長のジャレド・アイザックマン氏<左下>と参加者の<左上から時計回りに>ヘイリー・アルセノーさん、サイアン・プロクターさん、クリス・センブロスキーさん。米アラバマ州ハンツビルで≫
 「インスピレーション4」と名付けられたミッションに参加するのは、宇宙が誰にでも開かれていることを体現する4人だとされ、乗組員の座席はそれぞれ特定の価値観を象徴している。
 プロジェクトの企画者は、米決済処理企業シフト・フォー・ペイメンツの創業者・最高経営責任者(CEO)で富豪のジャレド・アイザックマン氏(38)。クルードラゴンを自費でチャーターし、独創的な選考過程を通じて、無名の3人を同乗者として招待した。
 ミッションの船長は、アイザックマン氏が自ら務める。飛行機の操縦に情熱を注ぐ同氏は、軽量ジェット機による世界一周記録の保持者で、軍用機の操縦資格も有している。同氏の座席は「リーダーシップ」を象徴する。

■がんサバイバー、アルセノーさん
 ヘイリー・アルセノーさん(29)は子どもの頃、骨肉腫を患い、米テネシー州メンフィスにあるセント・ジュード小児科病院で治療を受けた。「インスピレーション4」は、この病院への募金活動でもある。
 現在この病院で医師助手として働くアルセノーさんが宇宙に行けば、米国人最年少で、人工装具を装着した人としては世界初となる。今回のミッションでは健康管理を担当し、その座席は「希望」を象徴する。

■教授で宇宙飛行士の最終選抜候補、プロクターさん
 米領グアム生まれのサイアン・プロクターさん(51)は、アリゾナ州の小さな大学で地質学を教える教授。父親は、アポロ計画進行中の米航空宇宙局(NASA)に勤務していた。
 ハワイで行われた火星滞在の模擬実験参加者で、NASAの宇宙飛行士募集に2回応募し、2009年には3500人の候補者の中から最終選考に残った。米国の黒人女性では史上4番目の宇宙行きとなる。
 今回のミッションでは飛行士と船長補佐を務め、座席は「繁栄」を象徴する。

■米空軍退役兵、センブロスキーさん
 イラク従軍経験を持つ米空軍退役兵のクリス・センブロスキーさん(42)は、米航空防衛機器大手ロッキード・マーチンに勤務する。今回、セント・ジュード小児科病院に募金した人の中から選ばれた。
 センブロスキーさんは積み荷の管理と地上との通信を担当し、座席は「寛容」を象徴する。【翻訳編集AFPBBNews】

最新動画

最新ニュース

写真特集