2021-09-06 16:27World eye

インド料理にしょうゆを キッコーマンの挑戦

【ムンバイAFP=時事】しょうゆを少し加えれば、どんな料理も、デザートさえもずっとおいしくなる。日本の食品大手キッコーマンのこの野心的な宣伝文句の狙いは、インドの人々にカレーからスイーツまで、ありとあらゆる料理にしょうゆを使ってもらうことにある。≪写真は届いたばかりのキッコーマンのしょうゆを手にするシェフ。インド・ムンバイのレストランで≫
 キッコーマンは今年、インド市場に本格的に参入した。13億人のインド国民に東アジアで広く使われている調味料のしょうゆをバターチキンやサモサに使ってもらうようにするのは容易ではないが、同社が1960年代に米市場に参入した時ほど苦労することはないだろう。
 キッコーマン・インディアの代表、小里博栄氏は、米国に参入した当初は、色のせいで調味料とは思われなかったと語る。
 今日、じょうごを逆さにしたような形のキッコーマンの卓上型しょうゆ瓶は、米国の多くの家庭でおなじみの存在となっている。キッコーマンの売上高4400億円以上のおよそ半分を北米が占めているが、同社はインドでも同様の成果を挙げたいと考えている。
 売上高が伸びたのは、欧米で1980年代以降に日本食がブームになったためだが、キッコーマンは、菜食主義者が多いインドでは異なるアプローチを取ろうとしている。
 小里氏は、インドですしをはやらせようというのではなく、しょうゆを「インドのケチャップ」のように日常的な調味料にしたいと話す。応用が無限に利く調味料としてしょうゆを売り込むことで、インド人の心をつかめるのではないかと期待している。

■使ってみて、しょうゆの魅力に開眼
 新しいスタイルのインド料理を提供しているムンバイ(旧ボンベイ)のレストラン「ミルチ&マイム」を経営しているプラシャント・イッサル氏は、6年前にビリヤニ(インドの炊き込みご飯)に初めてしょうゆを使った。以来、サモサからラムキーマまで、さまざまなインド料理にしょうゆを少量加えている。
 「キーマパオにしょうゆを使ってみたら、これはいけるぞと。風味がぶわっと広がったのです」
 イッサル氏は「表現できないこのうま味、きりっとした味は他にはありません」と説明し、「隠し味」になると語った。
 キッコーマンは、しょうゆの魅力を一般のインド人にも知ってもらおうとしている。そこで期待しているのが、料理研究家でもある俳優のシャリニ・カプールさんのようなソーシャルメディアのインフルエンサーだ。
 カプールさんは、インドに出回っているしょうゆの「人工的な」味が好きになれず、しょうゆをインド料理に使うことなど想像もしていなかったが、使ってみて、しょうゆの魅力に開眼したという。
 小麦粉の生地をプレッツェルのような形にして油で揚げ、シロップに絡めた菓子「ジュレビ」にもしょうゆを使うカプールさん。「インドのデザートにすごく合うと思います」とAFPに語った。【翻訳編集AFPBBNews】

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