2021-07-21 18:17政治/写真

財政黒字化、2年前倒し=27年度、目標には遅れ―内閣府試算

国・地方の基礎的財政収支
国・地方の基礎的財政収支

 内閣府は21日、政府の経済財政諮問会議(議長・菅義偉首相)に中長期の経済財政試算を提出した。財政健全化の目安となる国と地方を合わせた基礎的財政収支(PB)黒字化の実現時期は、名目3%超の高い経済成長が続く「成長実現ケース」で2027年度と試算。税収の上振れで前回試算(今年1月)の29年度から2年前倒ししたが、政府目標の25年度黒字化には2年遅れる。
 PBは政策経費を借金に頼らず、税収でどれだけ賄えているかを示す指標。新型コロナウイルス対策で20年度の赤字額は大きく膨らんだが、国税収入が見込みより約5兆7000億円上振れした。このため、赤字額は前回試算の69兆4000億円から56兆4000億円に縮小。新型コロナが、今後の税収に与える影響は従来見通しより限定的になるとの判断を反映させた。27年度の黒字額は1兆8000億円。 
 試算では23年度以降について、社会保障費など歳出改革によるPB改善効果(年1.3兆円程度)を全く織り込んでおらず、政府が黒字化を目指す25年度でも2兆9000億円の赤字となる。一方で、内閣府は従来と同様の歳出改革を続ければ、25年度に1兆7000億円の黒字に改善するという別の試算も新たに示した。
 しかし、税収試算の前提としている名目成長率が1%程度で推移する「ベースラインケース」では、PBは30年度でも6兆円の赤字となる。与党内では秋までの衆院選をにらみ、追加の財政出動を求める声が強まっており、試算通りに収支の改善が進まない恐れもある。

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