2021-05-11 14:22国際

国軍、民主派の結集阻止=二つの「政府」併存―クーデターから100日・ミャンマー

 【バンコク時事】ミャンマーで国軍がクーデターを強行し、実権を握ってから11日で100日となった。クーデターに反発する民主派は、国軍に対抗して独自に「統一政府」を設置。二つの「政府」が併存する中、国軍は統一政府を「テロ組織」に指定し、反対勢力の結集を力ずくで抑え込もうと躍起になっている。
 統一政府は4月16日、アウン・サン・スー・チー氏の支持派らが樹立を宣言した。国軍に拘束されたスー・チー氏を事実上の最高指導者である国家顧問に据え、少数民族も取り込み、クーデターを認めない全勢力による「挙国一致体制」と位置付ける。将来の「連邦軍」創設を視野に「国民防衛隊」の発足も発表し、国軍をけん制した。
 国軍は今月8日、既に「非合法組織」としていた統一政府を「テロ組織」に指定した。これにより、統一政府と接触した人も処罰の対象となる。統一政府に対する圧力強化の背景には、民主派への支持の広がりに警戒を強めていることがあるとみられる。
 ミャンマーの混乱が地域の不安定化につながる事態を懸念する東南アジア諸国連合(ASEAN)は4月24日、首脳会議を急きょ開き、ミャンマーへの特使派遣や暴力の即時停止で合意した。これに対し、国軍スポークスマンは「特使受け入れは平和と安定の回復後」と発言。当面は受け入れない考えを示唆し、国際社会の働き掛けにも応じようとしていない。
 市民らはクーデター直後、全土で大規模なデモを展開した。しかし、治安部隊がデモ隊に銃口を向け、徹底的に抑え込んだ結果、死傷者が急増。4月中旬以降は大規模な抗議行動は控えられるようになった。
 それでも、治安当局の目に触れないよう短時間に限定して抗議の声を上げるゲリラ的なデモは続いている。治安部隊も取り締まりの手を緩めておらず、人権団体の政治犯支援協会によると、クーデター後の市民の犠牲者は781人に上っている。 
[時事通信社]

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