2021-02-25 11:25国際

IT大手に記事使用料強制=豪州が世界初の法制化

 【シドニー時事】オーストラリア議会は25日、米グーグルやフェイスブック(FB)などIT大手に対してニュース記事使用の対価支払いを強制する法案を可決した。連邦総督の署名で成立する。記事使用料の強制支払いの枠組みを法律で新たに定めるのは、世界で初めて。
 従わない場合には、民事制裁金を科される可能性がある。カナダや英国なども同様の取り組みを検討しており、世界的に広がりそうだ。
 フライデンバーグ豪財務相は声明で「世界を主導する」法規だと強調。「報道機関が記事の公平な報酬を受け取ることを確実にし、公共の財産であるジャーナリズムの持続につながる」とした。
 報道機関とIT大手が対価について交渉する枠組みを設ける。交渉が決裂した場合には、仲裁人が対価の水準を決める。決定に従わない場合の民事制裁金は「最大1000万豪ドル(約8億4000万円)」などと規定されている。
 この法案に対してIT大手は当初反発。FBは先週、豪州で記事の閲覧や共有を制限する「実力行使」に踏み切った。その後、双方が歩み寄り、豪政府は法案の一部を修正すると発表。FBも豪州での制限措置を解除するとしている。
 グーグルは最近、法案可決をにらみ、豪州でも新聞を発行している米ニューズ・コーポレーションなど主要メディアと記事使用料をめぐり合意。有料で提供を受けた記事を表示するグーグルの独自サービスを通じて利用することになった。FBも一部豪メディアと使用料の支払いで合意済み。
 豪政府は、記事を表示するサービス基盤(プラットフォーム)で得た広告収入の配分をめぐり、IT大手と報道機関との交渉力が不均衡になっていると判断。昨年4月、強制的な枠組みの導入に向けてかじを切った。 
[時事通信社]

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