2021-01-22 21:40TOPICS

新START、5年延長目指す=対ロ強硬姿勢「リセット」せず―米

バイデン米大統領=21日、ワシントン(AFP時事)
バイデン米大統領=21日、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】バイデン米大統領は、2月に期限が切れる米国とロシアの新戦略兵器削減条約(新START)を5年間延長する意向だ。サキ大統領報道官が21日の記者会見で明らかにした。ロシアも前向きな姿勢を見せており、米ロ間に残る唯一の核軍縮の枠組みは維持される見通しだ。ただ、バイデン政権はロシアへの強硬姿勢を鮮明にしており、冷戦後最悪の水準とされる米ロ関係改善は見通せない。
 2011年2月5日に発効した新STARTは、米ロが戦略核弾頭の配備数を1550発以下に制限することなどが盛り込まれた。10年間有効で両国が合意すれば最大5年間の延長が可能だ。
 国防総省のカービー報道官は声明で「延長によって、新しい検証可能な軍備管理合意を検討する時間が両国に与えられる」と強調する。タス通信によると、ロシアのペスコフ大統領報道官は22日、延長に向けた米国の「政治的意思」を「歓迎する」と表明。一方で合意できるかは「提案の細部にかかっている」と述べ、米国の出方を精査していく考えを示した。
 だが、米ロ関係が緊張する中では、5年で期限が切れた後の後継条約について協議が深まるかは不透明だ。
 トランプ前政権は昨年11月の大統領選までの新START延長を目指したが、ロシア側と妥結できなかった。核軍縮体制への中国の参加に固執したことなどが要因だ。
 ワシントン・ポスト紙(電子版)によると、米高官は「中国が核兵器について、より大きな責任や透明性、自制を示すことは急務だ」と指摘。バイデン政権も中国に対して軍縮体制参加を呼び掛ける可能性もある。
 一方、バイデン氏は、ロシアによる昨年の米大統領選介入疑惑や反体制派指導者ナワリヌイ氏毒殺未遂事件、米兵殺害への懸賞金問題に関する情報を精査するよう情報機関に要請。調査結果を踏まえて「ロシアに責任を負わせる」(サキ氏)見通しだ。
 ワシントン・ポスト紙によれば、バイデン氏は、オバマ元大統領が政権発足時に目指した協調重視の「リセット」による米ロ関係の改善を排除している。新START延長以外では、ロシアに厳しい姿勢で臨む方針だ。 

ロシアのプーチン大統領=13日、モスクワ郊外(AFP時事)
ロシアのプーチン大統領=13日、モスクワ郊外(AFP時事)

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