2020-11-22 07:17スポーツ

対照的だった危機管理=阪神とロッテ、非常事態で光明も―プロ野球企画(中)

 新型コロナウイルスの感染者を最小限にとどめながら迎えたペナントレース終盤。阪神とロッテで集団感染が発生した。両チームとも10人以上が出場選手登録を抹消され、厳しい台所事情に直面したが、実情は対照的だった。
 阪神は9月下旬の発生時、球団内規を超える人数での会食が問題視された。主将の糸原、ベテラン福留らが出席しながら認識の甘さが浮き彫りに。3月に藤浪ら3選手が陽性と判定され、プロ野球選手初のコロナ感染者を出した反省は生かされなかった。揚塩健治球団社長は「2度にわたって球界全体にご迷惑を掛けた事実は否めない」と謝罪し、引責辞任を表明する事態となった。
 阪神は7月から遠征先での外食を許可していた。球場とホテルの往復だけでは選手にストレスがたまりやすく、息抜きを求めるのは理解できる。しかし球団が統制できなければ意味がない。規律を求めるか、自主性に任せるか。球団の危機管理が問われたシーズンでもあった。
 ロッテは10月上旬、先発陣の一員だった岩下の感染判明を端緒に、正遊撃手の藤岡、外野手では荻野、清田、角中らの主力が離脱。優勝争いを繰り広げていたチームはこの頃から失速し始めた。球団の説明には不明瞭な点はあったが、遠征先での外食ではチームの内規は守られており、松本尚樹球団本部長は「コロナの怖さを知った」と漏らした。
 非常事態の一方で、光明もあった。2軍再調整中だった阪神の藤浪は急きょ昇格し、約1カ月間中継ぎでプレー。自己最速を162キロに伸ばし、8試合連続無失点が評価されるなど、最終盤に先発復帰を果たした。ロッテの高卒2年目、藤原は主に1番で起用され、チャンスをつかんだ。プロ1号を含む3本塁打を放ち、クライマックスシリーズでは猛打賞を記録。今季は2軍で実戦を積む予定だったが、早くも来季の活躍を予感させた。 
[時事通信社]

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