2020-10-16 18:02政治

公明、学術会議問題に苦慮=菅首相と支持母体の板挟み

 公明党が、日本学術会議の会員候補6人を菅義偉首相が任命しなかった問題をめぐり、対応に苦慮している。支持母体の創価学会から「学問の自由は信教の自由と同じだ」と強い反発の声が上がるものの、政府・与党の一角として首相を公然と批判できず、板挟みとなっているためだ。
 石井啓一幹事長は16日の記者会見で、菅内閣の発足から1カ月の感想を問われ、「国民に身近な政策をスピード感を持って実行しようとすることは評価したい。しっかり支えたい」と強調。一方で、学術会議問題に関しては「国民に分かりやすい丁寧な説明を求めたい」と述べるにとどめた。
 同党は、安倍晋三前首相が進めた安全保障関連法やカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法など、創価学会が難色を示す政策でも、円滑な政権運営に配慮して協力。代わりに、消費税増税に伴う軽減税率導入や10万円の特別定額給付金支給などを、政府側にのませてきた。
 しかし、今回は同党が最も重視する「信教の自由」にも絡む問題として、深刻に受け止めている。党関係者は「うちはかなり厳しい。多くの批判が寄せられている」と明かすと、首相の判断に「民主主義や憲法を全く理解していない」と憤る。
 それにもかかわらず、対外的な発信は、首相に対する「国民が納得感を得られる説明」(山口那津男代表)の要請にとどめている。衆院議員の任期満了が来年10月に迫る中、政府・与党内の足並みの乱れは、次期衆院選に影響する可能性があるためだ。党幹部は「『考え直した方がいい』なんて言えない」と語った。
 もっとも、26日召集の臨時国会では、首相が野党の追及にさらされるのは必至だ。公明党内からは「このままでは収まらないかもしれない」(ベテラン)との懸念も漏れる。 
[時事通信社]

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