2020-07-11 16:58国際

EU再建策、合意見通せず=17日から「対面」首脳会議

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)は、新型コロナウイルス危機対応の7500億ユーロ(約90兆円)の経済再建策を協議するため17、18両日にブリュッセルで臨時首脳会議を開く。約5カ月ぶりの対面会議で行き詰まり打開を図るが、規模や配分条件をめぐる北部諸国の懸念は払拭(ふっしょく)されておらず、目標とする月内決着はいまだ見通せない状況だ。
 「時間を無駄にしてはいけない」。7月から持ち回り制のEU議長国を半年間務めるドイツのメルケル首相は8日、欧州議会での所信表明演説で早期合意を訴えた。
 欧州委員会が7日公表したEUの今年の成長率見通しはマイナス8.3%。従来予想(マイナス7.4%)からさらに悪化する見込みとなった。メルケル氏は、来年初めからの再建策の実施が遅れれば「苦しむのは最も弱い人々だ」と危機感を強める。
 再建策は独仏案を基に欧州委が提案した。7500億ユーロという前例のない規模で欧州委が市場からEU共通の資金を調達。EUの次期中期予算(2021~27年)を通じ、甚大な被害を受け財政的にも逼迫(ひっぱく)しているイタリアやスペインに手厚く配分する。5000億ユーロを補助金とし、残りは返済が必要な融資とする計画だ。
 しかし、財政力があり規律を重視する北部諸国は、融資中心の支援を主張。6月のテレビ首脳会議での議論は平行線に終わった。
 特にオランダは各国が構造改革を約束することを支援条件にするよう求めている。ミシェルEU大統領は10日、各国の計画を加盟国が多数決で承認する仕組みなどの打開案を表明した。
 ただ、再建策の補助金と融資の割合や規模は維持。「やるべきことは多い」(フィンランドのマリン首相)と異論は残り、協議難航は必至だ。決定には全会一致が必要で、月内に首脳会議が再度開かれるとの見方も出ている。 
[時事通信社]

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